和魂洋才

【ヨセミテ国立公園】外出禁止令が自然に与える影響 

YosemiteNP アメリカ生活

コロナウィルスが世の中に与える影響は、患者数増加による医療崩壊寸前や経済・経営破綻などの暗いニュースが多いですが、最近たまに明るいニュースも見ます。

例えば、インドでは3月25日から始まった都市封鎖で大気汚染が低減しヒマラヤ山脈が見えたり、ガンジス川が綺麗になったりとちらほら良いニュースもあります。ヒマラヤ山脈が見えたのは30年ぶりらしいです。

カリフォルニアでもヨセミテ国立公園が今日のLos Angeles Timesで取り上げられていました。

Coyotes, bobcats and bears: Wildlife is reclaiming Yosemite National Park
Bears, bobcats and other critters are roaming free in California's most popular national park, closed to visitors since March 20

ヨセミテ国立公園は私の一番大好きな国立公園で、これまでに10回以上は訪れています。私の住むサンディエゴからでしたら約600km、車で約6~8時間で着きます。2,3泊出来るのであれば行く価値十分の公園です。

ヨセミテも外出禁止令を受けて、3月20日から閉鎖しており、観光客がいなくなったおかげで動物をよく見かけるようになったとのこと。

ヨセミテ国立公園は年間430万人以上が訪れるので、月別では平均約40万人弱が訪れる計算になります。その人数が公園に来ないというのは、自然界にインパクトがあるのは当然です。

ニュースによれば、コヨーテや、ボブキャット(オオヤマネコ)や熊が、ヨセミテ渓谷でよく観察されるとのこと。ヨセミテ渓谷とは、ビジターセンターや宿泊施設(ホテル、レストラン、キャビン、キャンプ場)が集まっている場所で、ヨセミテ国立公園の1%ほどの地域なのですが、ここにほとんどの観光客が集中します。

ですので、公園の閉鎖で、その限定された敷地に集まる人がいなくなり、動物が見られるのは普通のことで、人がいなくなった場所にでてきたという話のようです。考えてみれば、動物たちは、広大な公園に存在しているわけで、ヨセミテ渓谷で動物がみられるのは当たり前です。。

動物にしてみれば何十万の人が常に訪れ、騒音や環境汚染、また人間の酷い匂いが無くなった公園は動物たちにしてみれば楽園にただ回帰したということなのかもしれません。

コロナが早く収束してもらいたいですが、「自然環境」という枠組みだけで考察するのであれば、この外出規制の中で、人間が自然・環境に与えることを少しでも見直すことにより、今後地球が住みやすい場所に戻る一端を担うことは可能なのではないでしょうか。

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