和魂洋才

パフォーマンス向上を促す抗酸化食品【ビーツ】

栄養
https://en.wikipedia.org/wiki/Beetroot

今年に入ってから、少し貧血気味だったので鉄分の摂取について色々と考えていました。

最初はサプリメントで取っていましたが、なんか胃の調子が悪くなったり、下したりするときもありました。それで、植物由来の鉄分のサプリメントに変えたらお腹の調子は良くなりましたが、なんか飲み込む瞬間に口に広がる鉄の感覚が嫌で飲むのが嫌になりました。

それでたどり着いたのがビーツ。

私が住むサンディエゴでは一年を通していつでも手に入れることができます。真っ赤なカブのような野菜で、ロシアのボルシチなどで有名かと思います。

このビーツが、「食べる輸血」といわれ鉄分や多くのビタミンを含んでいるので食べるようにしたら、貧血気味がなくなったように思います。

それで、ビーツのことを色々と調べてみました。

ビーツの栄養

ビーツの栄養

多くの栄養素が含まれていますが、以下の栄養素を取り上げたいと思います。

  • 葉酸
  • NO(一酸化窒素)
  • カリウム
  • ベタイン
  • ポリフェノール

鉄分は100gにつき約1mgの鉄分があり、一日の摂取量は成人男性は約7㎎、成人女性は約6㎎~10㎎とのこと。

100gのビーツというと、3~4cmくらいの大きさのビーツです。これは、店に並んでいる中ではかなり小ぶりのほうなので、成人女性のこぶしの半分くらいの大きさに近いと思います。

鉄分は、血液の栄養素といわれる程、血液を健康にする働きがあります。

運動時は呼吸で酸素を必要とするので、特にトレーニング期には鉄分の吸収は効果的です。鉄は赤血球の主な成分であるヘモグロビンにあり、酸素を運ぶだけではなく、酸素を使ったエネルギー代謝サイクルにも働いています。

またトレーニングで筋肉量が増えると、その増加と運動に見合った血液を必要とするので、材料となる鉄の摂取も必要になってきます。

さらに運動強度を必要とするトレーニングでは、体内への衝撃もあり、赤血球が壊れやすくなる溶結反応がありますし、汗で鉄分排出量が増えることもあるので、適時に鉄分の摂取は重要になってきます。

葉酸

鉄分と並んで、血液の健康に必要な成分は、葉酸です。

葉酸はビタミンB群の一種であり、ビーツにかなり豊富に含有されています。健康な血液を作るためには、葉酸は大切な栄養素となります。

葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球の生産を助けるビタミンで、「造血のビタミン」といわれています。

また、代謝に重要な役割を担っており、DNAやRNAなどの核酸などの生合成を促進して、細胞の生産や再生を助けます。葉酸は、細胞の分裂などに関与するので、体の発育にも重要なビタミンなので、トレーニングには欠かせない栄養は言うまでもありません。。

この鉄分と葉酸が健康な血液に欠かせず、これらがビーツに豊富に含まれているので、「食べる輸血」と呼ばれる由来になっています。

NO(一酸化窒素)

上記の鉄分と葉酸は、血液に重要な成分というのは理解できましたが、NO(一酸化窒素)は血管を健康にする栄養素といえます。

NO(一酸化窒素)が体内(血管内皮)で作られると、血管を広げてやわらかくする働きがあります。この働きは、血管のつまりや破れを退けることから、このNO(一酸化窒素)の人体への影響の発見は1998年にノーベル医学・生理学賞が授与されました。

要は、NO(一酸化窒素)は、年々劣化していく血管を若返らせる魔法の物質として注目を浴びたわけです。

そして、ビーツにはこのNO(一酸化窒素)が豊富に含まれており、他の成分である鉄分と葉酸と合わせて、血管と血、そして血流に健康的な効果があるということで非常に優れた食物といわれます。

特に、アスリートには有難い食べ物です。

カリウム

カリウムは必須ミネラルの一つです。カリウムは、高血圧の大きな要因である、ナトリウム(塩分)を排出を促す作用があり、血圧を正常に保つ効果があります。

また、カリウムには筋肉の収縮や神経伝達などにおいて重要な役割を果たしているのはよく知れたところです。。

ビーツには、レタスやトマトの2倍以上のカリウムが含まれているようです。

ベタイン

ビーツの甘味成分であるベタインには、肝機能を高め、肝臓に脂肪がつくことを防ぐ働きがあります。肝硬変や肝脂肪の予防できるといわれており、アルコールをたくさん飲む方にはお勧めしたい食材です。

ポリフェノール

ビーツの赤い色素を作り出している色素ベタシアニンは、ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用と持っています。よって、発がんを抑制してくれる物質というこで、最近の研究でもその効果が発表されています。

要は、体の中の活性酸素を取り除いて、老化を防ぐとともに、細胞が癌化することを防ぎます。

アスリートは、運動により多くの活性酸素を発生しやすいのでビーツは効果的な食材です。

食べ過ぎによる副作用

このように栄養価の高い食物ですが、食べ過ぎると豊富に含まれている食物繊維のせいで胃痛や下痢になることがあります。食物繊維は、便秘などの改善になりますが、取りすぎはやはりよくないです。

あとビーツには、シュウ酸といわれるものが含まれていて、この過剰摂取は尿路結石症のリスクを高めるようです。また、シュウ酸はカルシウムの吸収を妨げる作用があります。ビーツをどれだけ食べたら過剰摂取になるかというのはないようで人それぞれと思いますが、なにごとも適度が必要ということだと思います。

ビーツの一日の摂取量は100gくらいとのことですので、小さ目のこぶしの半分くらいを目安にすればいいのではと思います。

食べ方

ジュース

このビーツ、生でも食べれるのですが、結構生臭くて苦手な人もいます。私は、ジュースにして、バナナや、他のフルーツと一緒にして飲むとかなり飲みやすいです。ただ、子供達には不人気ですので、ジュースにしてもそれなりに泥臭さや、口当たりがよくないのかもしれません。

私は別に気にならないのですが、泥臭さや食感が気になる方は色々と工夫が必要かと思います。

茹でる

生でも食べれますが、茹でて食べるのが主流のようです。皮を剥くと色と栄養素が流れ出てしまうので、丸ごと茹でます。ときどき、日の通り具合をみながら、中までやわらかくなったら完成。

ロースト

適当な大きさに切った、ビーツをオーブン対応の器に入れて、オリーブオイルなどの油とかけてオーブンで焼いても美味しいです。

まとめ

食べる輸血や奇跡の野菜といわれているビーツですが、その豊富な含有成分により効果的に健康にする食材と言えます。

特にアスリートには非常に素晴らしい栄養を取得することができます。

鉄分と葉酸で血液を健康にして、NO(一酸化窒素)で血管を強くすることで、運動中の酸素供給が効果的になります。

必須ミネラルの一つであるカリウムは、筋肉の収縮や神経伝達をなどの重要な役割があります。ベタインは肝機能を高めますので、運動後のお酒を楽しみにしている方には朗報でしょう。

そして、運動で発生する活性酸素はポリフェノールで打ち消してくれるという有難い食材といえます。

私にとっては、鉄分を取るということからビーツを取り始めたわけですが、その結果、葉酸やNO(一酸化窒素)などから、血管が広がり、血流の改善によって酸素供給能力が向上することになります。これらのことから、スポーツ界ではパフォーマンスの向上を目的に、ビーツが積極的に取り入れられているというニュースも聞いたりします。

ほかにも、冷え性の予防やむくみの改善のほか、認知症の予防への効果が期待され、こうした関心の高まりに伴い、ビーツに注目が集まっています。

自分自身も貧血気味が治りましたし、気のせいかもしれませんが、運動能力が上がったように思います。イメージとしては、造血されて多くの酸素が各細胞に届けられているというような感じです。

多くの食材を偏りなく食べるのが一番よいですが、一つの食材でこれだけ多くの栄養素とそのメリットが得られるのはビーツは素晴らしく、定期的に食べたい食材と思います。

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