トレーニングをされている方々は特に栄養の取り方に気をつけて、日々の食事から摂取できない栄養はサプリメントから取っている方も多いのではと思います。ただ、体が不足している栄養素をしっかりと把握して、適格なタイミングで十分な量を取るのは難しいと実感されている方も多いのではないでしょうか?
2022年7月のTriathleteマガジンにサプリメントについての記事がありましたので、紹介します。「Are you taking too much supplements?」という「あなたはサプリメントを取りすぎていませんか?」という記事です。
かなり当たり前の内容の記事ですが、再認識という意味ではよかったように思います。

サプリメントは「栄養補助食品」なので、普段の食事からとれない栄養素を取るというのが目的です。ただ、最近はサプリメントの情報が溢れかえっており、凄い量のサプリメントが売られています。
ビタミンやミネラルなどを食品から摂取するのではなく、サプリメントから摂取することについて、専門家の意見を以下にまとめてみます。
サプリメントは便利だけど、それらの効果はわかりにくい
一日に摂取すべき栄養素というのはある程度定められていますが、それらを全て毎日の食事から摂取するのはかなり大変です。そういった意味では、サプリメントを摂取するのは便利な方法です。
メイヨ クリニック(Mayo Clinic)のドナルド ヘンスラッド医師は「美味しい料理をつくるのに時間をついやすよりも、薬を飲むほうが簡単です。人々は簡単な解決策を探しています」と言っています。
サプリメントを探していると、様々な効果が宣伝されていますが、実際はどうなのでしょうか。ある専門家はそれほどの効果はないと言っています。
例えば、ウコンのサプリメントを考えてみれば、ウコンに含まれているクルクミノイドは炎症に効くといわれていますが、有効性はその量に依存します。効果のある量は500~2000mgのクルクミノイドが必要ですが、多くの製品は47.5mgから475mgしか含まれていないようです。もっとも、沢山の量を飲めばよいのですが、その効果はあるのでしょうか。
ジョン ホプキンス大学(John Hopkins)の研究者は、あるレビューでサプリメント、特にマルチビタミンを摂取しても、具体的な健康上の利点が得られない可能性があると示唆しています。12年以上マルチビタミンを摂取した個人は、摂取しなかった人々と比較して、病気の影響やリスクの低下は見られなかったとのこと。さらに、これらの研究者はサプリメントよりもバランスの取れた食事を推奨しています。
食べ物から栄養素を摂取するのがベスト
サプリメントは宣伝されているように、手短な解決策のように思えますが、特に病気を予防したり、健康のためを考えるのであれば、自然食品が効果があるとのことです。
ロスアンゼルスで開業している、チャールズ タボーン医師(Charles Tabone,N.M.D.)は、「予防医学の観点から言えば、常日頃免疫システムを強化し、身体の機能を万全に整えておくのが本来あるべき姿です。そしてビタミンやミネラルを食べ物から摂取したほうが身体は最適な状態になりやすいです。」と言っています。彼は、たとえ風邪をひいたり、体調がよくなくてもサプリメントに頼るのではなく、できるだけ食べ物から必要栄養素を取ることを推奨しています。
さらに重要なことは、サプリメントを摂取しても、そこから取得できる栄養素は、食品から得られる栄養素を正確に1対1で摂取しているわけではないということです。
先のヘンスラッド医師は、通常私たちは特定の一つの栄養素を補うためにサプリメントを摂取しますが、地球の自然は非常に賢く、私たちが必要とするすべての栄養素を含む食品を与えてくれるといっています。
全てのサプリメントが良くないわけではない
サプリメントの効果は、食事から栄養素を摂取することと比較すれば効果的ではないことが解ります。ただし、例外があるとのこと。
ヘンズラッド医師は、「例えば、ビタミンDに関しては、多くの人がビタミンDのレベルが低く、ビタミンB12は65歳以上の15%が欠乏症です。これらの2つのサプリメントは例外で効果がある」とのこと。
まとめ
結局は、食事からの栄養の摂取が一番のようです。ただ例外的にビタミンDとビタミンB12などはサプリメントは効果があるとのこと。
毎日トレーニングをしていると、その効果を最大化するためや回復を最適化するためにサプリメントを探したりしますが、食事からの摂取がよいということでしょうか。
私見としては、個人はそれそれ体質が違うのでやはり自分で試していくしかないように思います。私は、プロテインは毎日とるようにしています。やはり、筋肉疲労の回復は速く感じます。あとは、マグネシウムと亜鉛などのミネラルは時折取るようにしています。
やはり何事も近道はないということのように思います。地道に、色々なことを試して自分に合う方法を探していくしかないのではないでしょうか。トレーニングには終わりがないというのはそういうことのように思います。
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