和魂洋才

10のルール:トレーニングの捉え方を変え、モティベーションを維持する方法

トレーニング

Outside MagazineにRule Of 10「10のルール」という記事があり面白かったので紹介します。6月6日の記事です。

The Rule of 10: A Simple Training Tip That Will Change Your Running
Thisonetrickcangetyououtthedoorandintoaroutineofconsistencyandhealth,whateverlifebrings

私は日曜は大きなランのトレーニングの日なのですが、平日の疲れ、そして前日の土曜日のバイクのトレーニングなどで、日曜日の朝はかなり身体に疲れが残っていて、走りに出るのがかなり億劫になることがあります。

一番よい方法は、仲間と走りに行く約束を事前にしていることですが、オフシーズンや皆との予定が合わず一人で走りに行くときはかなりモティベーションを上げるのが大変なときがあります。

レース前でしたら、気合も入っているのですぐに走りに行けますが、まだビルドアップ期の時はかなり腰が重くなります。

この記事では、10のルールというのが紹介されていたので紹介させてもらいます。

「10のルール」とは?

これは「10個」のルールというのではなく、10分の「10」ということのようです。

この作者はこの10のルールを、彼がオレゴン州のポートランドでのウルトラマラソンで走っている時に一緒に並走したある女性からきいたとのこと。この女性はベテランのウルトラランナーで、この作者は彼女とモティベーションについて話していました。

彼女は、何もしたくないとき、またトレーニングの効果が実感できずモティベーションが低い時は、10のルールを行うとのことでした。

これは、朝起きて走りたくないとき、またレース中にもう走れないと感じた時に10分間の時間を自分に与えるのだそうです。例えば、朝走りたくないときはとにかく外にでて10分走ってみる。レース中だと後10分走る。それで、10分経っても、走りたくないときは、走るのを辞めるのとのこと。

これは、マラソン世界記録保持者エリウド キプチョゲの言葉「計画を立てるときは、大きく考える。進歩するときは、小さく考える」という言葉を思い出します。何かを行動するときは、小さな行動が将来のなりたい自分に影響を与えます。たとえ、10分でもです。

なにもしない0分よりも、何かをする10分。これが積み重ねれば大きな時間になります。この積み重ねが勢いになり、自分を後押ししてくれる力になっていきます。

勢い

私のように仕事をしながらトレーニングをしている方は多いと思います。プロのアスリートでもない限り、一日24時間の中でトレーニングをする時間を取るのは難しいはずです。2時間のランや、3時間のバイクライドの時間をまとまって取ろうとするとかなり難しいですが、もし10分だけなら、ということだったらそれほど難しくないはずです。

これは発想の転換で、トレーニングの結果をみるのではなく、自分のモティベーションの維持という風に感じればよいと思います。1時間のランと10分のランでは、その結果は大分違います。だけど、もし1時間のランができないと諦めて0分になった場合には、10分でも走れれば、トレーニングの効果は期待できなくても、自分の次のステップのモティベーションになるはずです。今日はちょっとでも走ることができた、また次にしっかりとつなげようという感じです。

10分でもトレーニングできたという気持ちは、日々の中で一貫性に変わり、この一貫性が勢い、モティベーションの向上につながります。そして、この勢いによってトレーニングの結果が好転していきます。これはレース中に、足が進まなくなる時に、自分がやってきた苦しいトレーニングからの自信が後押ししてくれるのを経験した人が多いと思います。

心理的な観点


トレーニングに限らず、モチベーションを維持し、正しい方向に向かい、心理的に安定した状態を保つために、多くのエネルギーを必要とします。

コロラド州ファイアウィード・カウンセリングのウルトラランナーであり臨床ソーシャルワーカーの資格を持つサラ・ストロング氏は、「精神的な回復力とは、挫折した後にどれだけ早く軌道に戻れるかということです」と語る。 そして「精神的な回復力を高めるには、不快な状況に慣れる必要があります。夜明け前のトレーニングのために玄関から外に出たり、悪天候の中でランニングしたりするなど、やりたくないことを自分に課すことは、非常に効果があります」と言っています。

この10のルールをうまく使い、あまり気が乗らないときでもモティベーションを高め、身体を動かすことは、精神的にも効果があるということが分かります。

まとめ

トレーニングで重要なのは、一貫性です。ここでの一貫性とは、トレーニングの方法やその結果に執着して無理して貫くという意味ではなく、自分の目標に向かって地道に進んでいくということです。

ランニングコーチのスティーブ・マグネス(Steve Magnes)は 「小さな一歩を時間をかけて繰り返すことが、大きな成果につながります。常に大きなことをする必要はありません。一貫性を保つことを目指してください。」と言っています。

トレーニングによる肉体的効果や心理的効果も皆さんも実感されていると思います。この10のルールで、モティベーションが低い時でもトレーニングを行い、10分でも身体を動かすことによって、目標への道を確実に進んでいくことを実感できればと思います。

身体を動かすことによる、生理学的利益は研究によって示されています。身体も強くなっていき、心理的にもハッピーな状態を保てるのは、レースへの期待値を上げるだけではなく、毎日の日常の生活にも大きな効果をもたらすことと思います。

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